2009年11月07日

町田市 S邸 その6

松井秀樹のワールドシリーズMVP!

日航、冬のボーナス全額カット!

来週はオバマ大統領も来ることだし、世の中いろいろ動いております。


さて、どうする、なにをしてるの、町田市S邸。
基礎の作り替え作業が進み、来週検査をします。
これが終われば、コンクリートの打設を残し、あとは通常の木造の工事となるので、ようやく流れができてきたような感じがします。

地階の部分は大きくハツリ、重ね継手で配筋をやり直さねばならず、施工は大変ですが、どうやるかが決まればこちらは一安心。・・・いやいや気を抜くと何が起きるか分からないぞ。


昨日、元請けKさんの下請けTさんが
「先日、瑕疵担保保険の窓口に行って打合せをしてきたが、保険は任意でいいと言われた」というので、おかしいな理屈がわからないと思い、その保険の担当者Wさんに問い合わせしてみました。

Wさんの話では、元請けのKさんが建設業登録業者でなく、施主のSさんとKさんとで請負契約を結ぶのであれば瑕疵担保責任保険の被保険者としての枠には入らないので「任意」となる、という説明をしたということ。

しかしわたしが、この工事は建設業登録業者でないとできない工事(工事規模が150u以上あるため)なんですけどいいんですか?それでKさんには建設業登録業者であるTさんを下請けにしてもらっていて、工事契約はT建設と結ばないと建設業法違反にならないですか?
そうなると保険は「義務」にならないですか?
そういうとWさんは「そうです。その通りです」といいました。
どうやら資料を全部持っているにもかかわらず工事規模のことを忘れていたようです。

なんだかものすごく心細くなってしまいました。。。

Wさんに保険は「義務」だということを確認してから、Tさんにそのことを伝えると、未登録業者がS邸のような工事をすることはそこら中横行しているし、保険も「任意」でいいんじゃないの?ということを言うので、恐ろしくなって、わたしは「法律違反は認められない、T建設がSさんと工事契約を結び、瑕疵担保責任保険にも入ってもらわないと困る。もしそうしないのであれば工事監理はできないので抜ける」といいました。
※保険ではなく本筋の供託金というのもありますが、この場合2000万円の金を供託する訳で、現実味がない。つまり保険という選択肢しかないのです。

なんだかとても心細いです。。。

むかしはTさんのような感覚の人はたくさんいましたが、いまもってTさんがそのような考えでいることに驚きと不安を隠せません。

何度も説明をしてあげているのに、KさんもTさんも理屈をきちんと理解しているのかわかりませんが、とりあえず瑕疵担保責任保険に加入の動きをとるようです。とりあえず良かった。

この先、この現場に光は射し込むのだろうか?

にほんブログ村 住まいブログへ
にほんブログ村
posted by クリエ at 09:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 町田市 S邸

2009年10月25日

町田市 S邸 その5

浅田真央グランプリシリーズ5位。
リズムの取りにくい一本調子で演技と全くリンクしない曲を使い続けているなら、浅田はこのまま沈んでいくかもしれませんね。
浅田の魅力は可愛らしさなのだから、向かうべき方向が違うように思えてなりません。
スターウォーズのアナキンがダースベーダーへと変貌するシーンにも使えるような曲(鐘のこと)で滑らせることに無理はないのでしょうか?
コーチと曲を変えた方がいいと思うのは私だけですカネ。


さて、
「どうする俺!」・・・の町田市S邸のその後。

計画変更確認申請は書類上・図面上の審査なので、極端な話、施工上の配慮がなくても基準法に適合していれば審査が通ります。
先ずは確認優先で、それでも2か月待たされて確認となりました。
なんでの役所は審査を十分したというために2ヶ月間の審査期間を必ず取るのだとか・・・。なにそれって感じです。

確認も下り、未解決のままの鉄筋をどう組むのかという問題。
壊して重ね継手で組みなさいという町田市役所と、そのような施工では強度不足になってしまうという施工者との間に解決策はあるのか。

悩んだあげく、ひとつの方法を思いつきました。

現状の立ち上がりの部分をすべて壊し、その上に布基礎を敷設したらどうかと考えました。
現状の立ち上がりの部分は、スラブ(床)より300oピッチで鉄筋が出ているので、それらは切らずに残し、ずれ防止とし、スラブを地盤と見立てて基礎を作るという考え。
この方法ならばアンカーボルトと土台の緊結をきちんと出来るうえ、スラブを痛めることはないわけです。
ただし、立ち上がりが200mmと低いため配筋には工夫が要ります。
この考えを町田市に示し、ようやく了解を得、施工へと近づきました。

地階の梁新設と開口部の閉鎖部分については壁を壊し鉄筋を出して重ね継手をする方法しか認められないということで、施工は大変ですが、やってもらうことになりました。

この施工問題と並行して、実はもう一つの問題にも取り組んでいました。

それは、住宅瑕疵担保責任保険。
10月1日以降引き渡す住宅は保険に入るか供託金という手段で消費者(施主)を保護するというもの。
保険は着工前に加入を済ませてなければならず、でも10年も前に着工しているわけで、これってどうなの?ですよね。。。
調べてみると、住宅保証機構では、こんな超レアケースは別として、10月1日確認でしょとか、着工でしょ、なんて勘違いしている殿方連中にも救いの方策として来年の3月まで「既着工物件」として対応してくれる有難い保険があって、これが使えるかもしれないということがわかりました。

そういう保険があるということでよかったのだが、保険の担当者からは、地盤調査、鉄筋、コンクリートの施工記録を出しなさいとの要求があり、資料がないのか調べることに。

本来、瑕疵担保責任保険は施行者が手続きする訳で、私の仕事の範疇じゃないんですけど、そもそもこの話を持ってきたKさん(施工者)はこの制度を知らず(!)、それに加えて建設業登録もしておらず(!!!)←『工事規模からいって登録業者じゃないといけないんですけど、どうすんのKさん!』・・・状況的に私がやるしかないのかなと、いうことでしぶしぶやっているわけで・・・。

幸い、10年前に地下を施工した会社は存在していて、会社の人と話をすることができました。
しかし、当時の監督は辞めていない。工事は丸投げしていてその会社は倒産して存在していない。コンクリートと鉄筋のデータなどどこにあるか分からない・・・・と。
まあ、施主のSさんと良好に終わったわけでもないし、もう関係ないし、探すのも面倒だしと言うことなんでしょうね。
結局、Sさんが以前もらっていた地盤調査データ、施工写真くらいしかありませんでした。

ありったけの資料を提出しても保険の担当者からは、そんな大事なデータ絶対残しているはずだと、なぜないんだ!とお叱りを受け(なんで私がなんですけど)、でも無いものは無いというやり取りを暫し繰り返し、それじゃ上(保証機構)に相談してみるということに。
結果、数日は待ちましたが「既着工物件」として処理できることになりました。

なんだかどっぷり疲れましたです。

なんとか施工方法と保険の件をクリアしてきましたが、着工までには建設業登録業者の協力を得ねばなりません。
そもそもKさんどうなの?と言う話もありますが、まあ事情があるので差し控えます。

こんな事情なので、Kさん自身、知り合いに話すのも控えたいらしく、私の方で探してみることにしました。
でも話を聞いて、そんなの怖くて協力できないよ、残念だけど・・・。という反応ばかり。
確かに、どんなふうに施工されたか知らない地下構造物の上に木造を建て、でも保険は建物全体が対象となるので、地下も含めて責任を負うということになり、とてもそんなリスク負えないよ!と言うのが本音。
まあそうですよね。私も納得です。っていうかいったい私は何をしているんだろう、という気になってきます。

そもそもこんな面倒なことに関わりたくないという気がしてきたんです。

あと一歩だけど。。。

なにしてんの?俺!


■10/26追記
浅田真央、グランプリファイナル絶望も曲は変えずのニュース。
本人とコーチが話し合って決めたことだから尊重はするけど、厳しいと思いますね。。。
才能はあると思うんだけどなぁ〜。

悔いの残らないように、それだけを願います。
posted by クリエ at 14:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 町田市 S邸

2009年10月21日

町田市 S邸 その4

091021.JPG町田市S邸、まだまだ続きます。

確認申請の準備段階となって、いつもは民間の審査期間と申請内容について確認するのですが、今回は前願の件もあるので町田市役所と話を詰めます。

ここでなぜ民間ではNGなのかというと、今既にある地下の構造物の安全性が分からないからというもの。
例え非破壊検査などでどういった構造なのかを証明できたとしても絶対だめです!という返答。結構冷たいもんです。。。

結局、町田市役所に工事種別は「新築」で計画変更確認として申請することになりました。
ただし、構造含め新たに全て現行法規で見直しをするという条件が付きます。まあ当たり前ですね。

木造部分以外での見直したところは。
地階の部分には確認申請の図面と異なり、壁でなくてはならないところに大きな開口があり、ここは壁で塞ぐことになりました。
それから耐力が不足しているということで梁を1つ増設することになりました。
木造部分の土台の部分も間取りの変更に伴い位置が変わるので、基礎の立ち上がり部分も新設する部分が出てきました。

さあ、問題です。
新たに増設するRCはどのように施工するでしょうか・・・。

鉄筋について、はじめは後施工として認められているケミカルアンカーを用いて施工すれば安全かつ効率的に施工できるものと考えていましたが、町田市役所はこの現場は「新築」であるから、後施工はダメダメダメ!と。。。きちんと鉄筋は重ね継手で取りなさい!とのこと。

まさにお役所的思考。
驚きです。
今や大きなビルなどの耐震補強などで使われているケミカルを使って重ね継手とした場合と同等以上の耐力の確保が出来ると証明できたとしても、それはダメ。
既存の鉄筋を出すために躯体を大きくはつり、強度的に大きなダメージを与え、強度低下につながる可能性が大きくても、そうするしかないと。
実際施工することを考えずに、書類上だけの審査であればそれでいいかもしれませんが、現状どのように施工していくかも考えねばならず、町田市役所のいうことは無理な注文とも言える内容です。
町田市役所は重ね継手の施工が無理なら、一度全部壊して最初から作り直してくれとも。結構冷たいもんですわ。。。
経済的なことを考えなければそれがベストであることには間違いないが、現実的じゃありません。

施工する鳶さんも「そんなんじゃ、かえって弱くなるし、ブレーカーで壊している時に、スラブを貫通させちゃうかもしれないよ。壊して作るのは無理だよ」と。

さあ、どうする俺!(古っ)

画像は地階上部のスラブと木造の土台が乗るための基礎の立ち上がり。立ち上がりの高さは200mmで、床鳴りがしても点検不可能かつ束が必要な、中途半端な高さ。アンカーの出は90mmで、土台をどうやって止めるつもりだったのでしょうか。
極め付きは基礎周りには換気のための開口部があり、そこから雨水が浸入できる仕組み。周りのテラス状に張り出したスラブからは数センチの立ち上がりしかなく、建物内部に侵入した雨水がはける仕組みもない。ファンタスティック!
立ち上がりの部分で、色が変わっている部分は平成15年に、コンクリートの中性化深度測定をした跡。・・・やるせない。

posted by クリエ at 09:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 町田市 S邸

2009年10月20日

町田市 S邸 その3

0910202.JPG091020.JPGプランの修正点の延床面積をほとんど変えずに部屋を一つ増やすというのは、(幸いにも)プランがあまりにも無駄が多いためねん出することができました。

あまり具体的に表現するのもどうかと思ったのですが、参考までに11年前のプランを載せてみます。

ある意味超難解な間取りです。
図面から設計意図を読み解く事がある程度はできるのですが、見れば見るほど分からなくなります。。。

ともあれ部屋一つ増やすという目途が立ったところで、次の問題はキッチンをどうするかと言うこと。
元設計はL型を採用していて勝手口もあるため食器棚などを置くスペースが小さい。置いたとしても距離が遠いため移動が多くなってしまう。つまり効率とスペースがとても無駄な訳です。
「このキッチンはとても無駄が多いですよ」と説明すると、どうやら奥さまはL型キッチンが良いとの先入観でL型ありきで考えていたらしい。もちろんL型が効率のいい場合もありますが、この場合、I型にして冷蔵庫の並びに食器棚を置き、今コンロのあるところを勝手口としたほうがベターなはずです。

I型がいいですよと言うことを2時間くらいかけて理解してもらったところで、次はサイズの問題。
2700mmにするか3000mmにするか・・・・
どちらがいいのか決めてもらうのに2週間、いや、実際現在も悩まれているようで、夜もよく眠れず、寝ても夢に出てくるほど悩んで悩んで決められません。
3000oにすれば動く距離が増える。というのが決められない理由なんですが、元プランと比べれば少ないはずなんですけど・・・。それに作業スペースも、収納スペースも増やすことができているわけですから・・・。

結局、3000mmのI型でと、業を煮やしたご主人の一言で決着することになったのですが、これでよかった・・・ですよね。。。

そんなこんなで、すべての場所の隅々まで、ここはこういう空間でこういう使い方がいいんじゃないか、と言うことを一つ一つ確認していきながらの作業は結構大変でした。
よく空間を理解してもらうために、立体的な図面も用意して理解を深めてもらうこともしました。

何回か打合せを重ねながら、プランはようやく決まり、いよいよ建築確認の作業に入ることになります。
posted by クリエ at 09:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 町田市 S邸

2009年10月11日

町田市 S邸 その2

091011.JPG昨年の暮に話があってから約2ヶ月間隔が開いて、3月中ごろ初めて施主のSさんと会って打合せをしました。

場所はSさんの会社。
その時家族も同席していて、Sさんの奥様と二男(30代)と長女(30代)の4人、現場近くの戸建てに住んでいるようです。
長男は結婚していて、今回の建築に関しては一切ノータッチの姿勢らしい。

打合せは全くゼロからのスタートということではなく、前回と言っても11年前に確認申請をとった計画をどうするかといったところからはじまりました。

その11年前のプランというのが、どうしてこんなプランになってしまうのか?というくらいひどいものです。
なぜこういうプランになったのか・・・。
11年前のプランを見ながら、そこに施主の意図と設計者の意図を読み解くのですが、それがなかなか難しい、というかたぶん設計が下手なんだろうなということが分かります。

どこが下手か具体的に挙げ連ねるときりがないので、かいつまんで挙げてみます。
1階に8帖の和室があって、畳8枚に仏間と床の間と広縁があります。
Sさんの寝室となるのですが、押入れがないんですね。。。
で、全体的に収納がないかというと、こんなところに収納があってどうするの?といったところにあるし、まあ要するに下手な設計なんです。
窓の取り方も全くセンスなし。
玄関に至っては庇もなく、雨の日はドアを開けた瞬間、玄関の中まで雨が吹き込む設計・・・素晴らしい!
外観に及んでは目も当てられません。

打合せの初めに11年前の設計意図を聞くために、気になるところをSさんに聞くと「へえそうなの?知らなかったよ・・・」と・・・。そんなことがあり得るのだろうか?
・・・設計者が勝手にやったみたいなことをSさんが言うので、それは100%信じられませんが、なんだか微妙な感じです。。。

ともあれ同業者ゆえの厳しい視線かもしれませんが、このプランで家を建てなくてよかったのではないかと思うわけです。

話は脇道にそれましたが、今回のプランの修正、延べ床面積をほとんど変えずに部屋を一つ増やすというのが大項目。
小さな項目は、あちこち使い勝手の悪い間取りを使いやすくすること。こんな感じです。
まあ言ってみれば、建ててはいないものの、元設計からの大改修と言うこともできそうです。



画像は「できちゃってる地下部分」
中央の開口部は吐き出し窓でここはドライエリアになる予定。左奥から日が差しているが、本来壁であるべき部分。構造はRC壁式なのでとても重要。とってもやばいです。確認申請ではもちろん壁だったわけで、どうして開口部になっているのか・・・Sさんに聞いても「知らない」と・・・。

指示なしに施工することも考えにくいので、Sさんのリクエストと思われるのだが、耐力的に問題があるところに、構造検討もなし、変更の届けもなしで施工しているわけで、大いに問題です。

なんでこーなってるの?だれか教えて。。。

posted by クリエ at 10:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 町田市 S邸

2009年10月04日

町田市 S邸 その1

091004.JPGあまり実務のことを書かないので、知り合いがブログ見て仕事してるのか?なんて思われているかもしれませんが、なんとかやっておりますよ。

前回書いた「瑕疵担保責任保険」に絡んで、今進行中の町田市S邸について書いていきたいと思います。

はじまりは昨年の暮、サラリーマン時代の同僚から設計の仕事があるのだけど・・・という話があり、工務店を営んでいるKさんを紹介されました。
そのKさんの話では、町田市に住んでいるSさんと仕事の関係で親しくしてもらっているのだけど、今度自宅を建てたいということで間取りの相談に乗ってもらいたい、とのこと。
その後「ちょっといろいろあるのでちょっと待ってください。話が再開すれば連絡しますので・・・」と。ここまでが昨年暮れ。
こういう流れだと、大概立ち消えになるのですが、今年3月に本当に再開しました。

それで、その住宅の概要というのが特殊なケースで、11年前に地下と基礎の立ち上がり部分までが既に出来上がっていたのです。
Sさんから話を聞いてみると、今から11年前、建築確認を得て着工したものの、Sさんと設計者・工事業者との間でトラブルがあり工事が中断、途中再開を試みるが諸事情で現在に至るということ。
順調にいけば基礎の上には延べ60坪程度の木造2階建てが建つはずでした。

今回私のミッションは、11年前の設計を今の家族に合うように組み直すこと。

既存の基礎が文字通りベースとなって、家族の話を聞きながらプランをまとめる。まあこれは何とかなると思いました。
あと問題なのは既存の基礎の扱い。これは一体どうなるんだろうという素朴な疑問。
これが後で大変な事態になるわけです。。。

つづく!

画像は昨年12月に撮影した現場写真。
10年雨ざらし。。。
地下にはなにやら荷物がいっぱい。過去にはここで酔っ払いが寝ていたこともあるらしい。

posted by クリエ at 10:09| Comment(1) | TrackBack(0) | 町田市 S邸