2008年12月28日

今年を振り返って

081228.JPG今年は今日も含めて後4日、ということで今年を振り返ってみようかなと思います。

今年は2月いっぱいで、約7年間勤めた会社を退職して設計事務所をはじめました。
今年の2月と言えば、時期的に2007年6月に建築基準法の改正や、8月にはアメリカでサブプライム問題が勃発して、そのあおりで建設不況が日本全体に深く影響してきた頃でした。
会社からは時期も時期ということで、引き止める声もありましたが、すでに決めていたタイミングの方が大切かなという直感のみで、離職してしまいました。

開設した初めのころは、わがままを通してもらったにもかかわらず、有難いことに前の会社から仕事を頂き、数か月を過ごすことができました。本当に感謝です。
その後5月頃には、テナントの仕事が入り、7月には注文住宅の設計の仕事が入りました。今現在も世田谷区のM邸を設計中です。
どの仕事も、紹介絡みの仕事です。駆け出しなので仕方ありませんが、早く指名で設計の仕事が来るようにしたいものです。
上記の仕事以外にも、建売住宅の設計や、新築住宅の家具工事の設計などの仕事もしました。コンペも挑戦しました(ダメでしたけど)。

独立して10か月ですが、いろいろなことを経験して、世界観が広がったし、人と人とのつながりで仕事を続けてこれたことに、今年を振り返れば「感謝」という言葉が一番似合うよな気がします。
これはサラリーマン時代とは違った感覚ですね。

来年は今年よりも良い年になるよう、一層励みたいと思います。

それから、来年は休眠中のランニングも始めようと思ってます。本来、体を動かすことが好きだし、運動不足も体に良くないし、いわゆるメタボ体形だし・・・。

まあ、何事も気張らずに頑張ります。

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2008年12月21日

世田谷区M邸 間取りについて その1

081221-2.JPG081221-1.JPGタイトルのM邸に行く前に、妻の実家の隣で始まった工事について書きます。

ブログの投稿が間延びしても、工事は着々と進んで14日に行った時には上棟していました!基礎の形状から間取りは分かっていましたが・・・狭く小さな所にびっちりと建っています。
今は仮囲いをしているので、敷地いっぱいにシートを張っているためにその窮屈さは一層引き立ち、実家に迫ってくるような感じがします。

実家の中に入ると、雨戸を開けているにもかかわらず、昼間なのにまるで閉めているかのような暗さ・・・。照明をつけないとだめで、まるで日が落ちた後のような感じです。分かっていたものの、こうして実感すると気が滅入ります。住んでいるならなおさらですね。さらに月曜から土曜までは工事の音やら、ほこりやらが飛んできて大変みたいです(我が家でも昨年隣のアパートの工事で経験しました。施工業者とのある意味「格闘」ですね・・・)。

南側が畑で、家が建てば暗くなるのは分かっていたものの、いざそうなってしまうとやるせないです。隣のおばさんは「昼間も暗いなら明かりつけて、テレビ見ながら寝てるわ」なんて言っているそうですが、いつも「夜」的状況だし、晴れた日に布団も干せないようではつらいんじゃないかなぁ。

完成まであと2ヶ月くらいでしょうから、仮囲いのシートも外れて、少しは明るく感じるかもしれないし、日も少し長くなるだろうから、その時にどんな感じなのか見てみたいですね。


さて、タイトルの間取りについて。

11月25日のブログに書いたように、はじまりのきっかけは近所のY邸の構造見学会で、ドライエリアのある完全地下の居室を見て、狭い敷地を活かすのはこれしかない!という思いからでした。
現在の家も地下に洗面脱衣室と浴室、そして秘密基地のような駐車場がありますが、完全地下にすれば一つや二つくらい部屋が増やせるんじゃなかろうか・・・、と思っていたようです。

9月の終わりに、最初の打ち合わせをするからということで、間取りの要求を施工会社の担当の方からヒアリングして出した最初のプランは、以上のような事情を配慮したつもりでしたが、今改めてみると、最終プランとはずいぶん違います。

最初に提示したプランのポイントは、LDK階と洗面所と浴室を同じフロアにしようというものでした。現在の家が違う階にあるため、行き来が大変なのを解消するためですが、このプランでは玄関もLDK階にあるために、全体として窮屈な感じがします。(写真左)

Mさん宅にお邪魔して、ファーストコンタクト。
穏やかそうなご主人と、しゃきっとした奥さん。これから家を建て替えるバイタリティーがあるくらいだから、お二人ともとても70オーバーには見えないです。

最初プランを説明しながら、家に対する子細な要望を聞いていくうちに、なんだかこのプランじゃないような気がしてきて、もしかしたら地下室なしでいけるかも・・・なんて考えました。その時書いたスケッチです。(写真右)

地下室がないとこの敷地ではどうしようもない、と考えていたお二人は、ここでもY邸を見学したときのようにピンと来たのかもしれませんね。
このときに、最終プランの大枠が決まりました。
その後、打ち合わせを重ねて、細部を煮詰め今に至るというわけです。

煮詰める過程は次回へ。


posted by クリエ at 10:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 世田谷 M邸

2008年12月14日

世田谷区M邸 音対策について

081214.JPG前回に続いてM邸のこと。

前回は窓について書きましたが、今回は音対策について書きます。
打合せは1週間か2週間に一度、Mさんのご自宅でしています。

問題の目黒線の音と振動もその時に感じることができます。打ち合わせに集中しているとさほど感じるものではないのですが、普段リラックスして映画などを見ているような状況では気になるのだと思います。轟音に伴う激しい揺れとまではいかないまでも、365日休まず繰り返される音と揺れはかなりのストレスだと思いますね。

そこで、電車の音をできるだけ軽減するための対策。
音は空気の振動によって伝わりますから、その振動を遮断すれば音はなくなります。究極は振動する媒体をなくしてしまうこと。宇宙では音がないように・・・。
実際、真空状態にはできないので、できることと言えば家の気密性を上げることです。
気密性を上げて、家の隙間を小さくすれば音の出入りも少なくなります。

一般的に軸組工法と呼ばれる在来工法では、隙間相当面積は5㎠/u程度と言われています。たとえば30坪程度の家だと、1階の床も入れると、表面積は300uくらいありますから、家全体では300x5で1500㎠の隙間・・・ここまでいけば立派な穴です・・・が空いているということになります。
1500㎠は約39px39pですから、小さな窓が全開になっているというイメージですね。
これでは音もさることながら、冷暖房の効果にもかなりのマイナスです。
ちなみに、ツーバイフォー工法と呼ばれる枠組壁工法では在来工法の5㎠に対して半分以下の2㎠程度と言われています。

さて、その小さな窓に相当する隙間は、家のいたるところにあるので、それを埋めるのは大変です。気密シートを張るといった工事もありますが、工事が大変・・・つまり完全に平らな所にシートを張るわけでなく、電気配線や配管、コンセントなどある複雑なところで施工するわけですから、万全を期すには難しいわけです。

そこで採用するのが、現場で発砲するウレタンフォームです。
低反発まくらのような素材で、やわらかく、現場でスプレーすると水と反応して70〜100倍に膨れるものです。
はじめは液体なので、小さな隙間まで入り込むのと、木材との密着性が高いので、気密性が高まるというわけです。

製品については、複数のケミカルメーカーから商品化されていますので、興味がある方は「現場発砲ウレタンフォーム」で検索してみてください。

次に、壁の隙間を少なくしても、換気のための穴というものが存在します。シックハウス法で24時間換気が義務付けされているので、通常よくやる1種換気や3種換気では換気のための穴から音も侵入してきます。ですから、この換気のための穴対策もしなくてはなりません。

そこで提案したのが、熱交換型のセントラル換気です。
このシステムならば、換気のための穴は線路と逆側のできるだけ静かなところだけにもうけることができます。さらに、熱交換ユニットからダクト(洗濯機の排水管のようなものです)を通して空気を出入りさせるので、直進しようとする音に対して軽減効果があります。本来は高気密高断熱住宅に有効な設備とされているので、現場発泡を採用した時点で、このシステムはセットのようなものとも言えますね。

簡単にいえば、音対策は高気密高断熱住宅にすることで対応しようとしています。先の窓とも合わせて、今の家とはまるっきり変わる住環境となるでしょうね。

posted by クリエ at 11:40| Comment(2) | TrackBack(0) | 世田谷 M邸

2008年12月06日

世田谷区M邸 窓について

081206.JPGブログの投稿が100を過ぎたころから、忙しさにかまけて投稿のピッチが延びてしまっています。書きたいことがたくさんあるのに、なんだかいけませんね。。。忙しい人ほど時間を上手に使っていると思うのですが、私はそうではないようです。まあ焦らずにやっていきます。

さて、タイトルの窓について。
M邸の窓は現在あるにサッシにシングルガラス。いわゆる単板ガラスの窓です。夏暑く、冬寒く、よく結露を起こします。
先にも書いたように、目黒線の電車の音もよく通します。

そんなんシングルガラスから、ペアガラスが出始めるのは70年代のオイルショックがきっかけといわれています。
省エネ住宅の始まりですね。家の中の環境を良くしようというよりは、家で使う灯油などを節約しようというのが始まりですね。そうした結果、家の中の環境も良くなってきたといった感じでしょうか。

古来、日本人は「我慢」することがDNAに組み込まれた民族のような気がしますね。暑い寒いも我慢しちゃうんですね。家でいえば雨露がしのげればいい・・・なんていう世界観ですからね。
それが、資源が乏しい日本が、エネルギーを節約しようと考えた結果、住環境も良くなってきたというのは面白い巡り合いと言えるでしょう。

窓は、外壁と同じく、外部と内部を遮断するものですが、壁のように強固なものではなく、光や風を取り込んだり、景色を眺めたりする用途もあります。
このように考えると、壁と比べると窓は「穴」に等しいんですね。

まさにその穴を埋めるために今では様々な工夫がされてたガラスが製品化されています。

断熱性能に関しては、空気層を設けた「ペアガラス」
遮熱性能に関しては、薄い金属膜をガラスの表面に設けた「エコガラス」
防犯性能に関しては、フィルム入りの合わせガラスの「防犯ガラス」・・・・などなど。

サッシの枠のほうでも、熱を通しにくい樹脂製の枠を使ったサッシもありますね。

M邸では、目黒線の音問題というのがあって、静かなところで眠りたいという願いをかなえるためにしたことは、寝室のある最上階の2階では、外側のアルミサッシのほかに、内側に樹脂製のサッシを設けた2重サッシとしました。
防音ガラスというものもありますが、防音に関しては空気層をしっかり取ることのほうが効果が高いということで、2重サッシを選択しました。そのほかに断熱性能も高くなるというメリットもありますね。
さらに、外側のサッシはペアガラスで、メッシュの入らないファイアーテンパーというガラスと、エコガラスを組み合わせました。これによって、メッシュのないクリアな視界と、夏のじりじり感が緩和されます。・・・かなり贅沢な組み合わせです。。窓という「穴」のイメージがだいぶ変わるでしょうね。なんせ全部でガラス4枚ですからね。

寝室の下の階はLDKです。ここで日常の大部分を過ごすわけですが、ここでは音の問題よりも防犯性の優先順位を上げました。
ガラスは、ファイアーテンパーとエコガラスと防犯合わせガラスを組み合わせます。ガラスは3枚になりますね。ここでは中の見た目も考えて2重サッシにはしませんでした。断熱と防音の観点からみれば上階からは落ちますが、それでも今の家と比べればかなりの性能アップが見込まれます。

これらの窓を組み込んだ家での生活、どんなに快適なことか、感じていただけることが今から楽しみです。

音の問題は窓だけでは解決しません。
次は、窓以外の音対策について書いてみます。

写真は旭硝子のパンフレットより。

posted by クリエ at 10:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 世田谷 M邸